代替原料によるサーキュラーエコノミーの推進

未来の資源

  • 代替原料を 原料とする プラスチックの製造を目指す
  • 廃棄物 を価値ある資源と考える
  • 化石原料の代わりに、 バイオマス、 二酸化炭素、 使用済み原料を 活用する

当社は、バイオマス、二酸化炭素、リサイクル材料が未来の原料になると考えています。こうした再生可能な資源から生成される炭素は循環させる必要があり、地球の大気中に排ガスとして放出するべきではありません。

化学産業やプラスチック産業は依然として石油等の化石原料に依存していますが、当社は化石原料の代わりに代替資源を使用したいと考えています。この一歩を踏み出すことで、二酸化炭素等の有害な温室効果ガスの発生にさらに歯止めがかかるでしょう。コベストロは現在、さまざまな用途、産業向けに、代替原料から製造した製品の供給を拡大しています。

当社は未来に向け、社会全体に貢献する大規模プロジェクトである「サーキュラーエコノミー」(循環型経済)の推進に向け、代替原料の使用や、サステナブルな製造方法の適用に取り組んでいます。さらに風力等のクリーンエネルギーを工場や製造工程で使用しています。再生可能エネルギーによる製造に移行することで、バイオマス、二酸化炭素リサイクル材料の利用が本当にサステナブルなものになります。これもコベストロが化石燃料からの脱却を目指し、未来にふさわしい製造工程を設計するために取り組んでいる方法の1つです。

原料としてのバイオマス

自然が私たちに進むべき道を示してくれます。植物は水や二酸化炭素、太陽光エネルギーのみを使用し、その主成分である炭素を生成します。これは完全にサステナブルな製造方法であり、化学業界の手本です。コベストロは、原油等の化石資源の代わりにバイオマス由来の炭素の使用を今後拡大していきます。

・例:サステナブルな自動車塗装

保護した上できれいにする-塗装やコーティングは生活のさまざまな場面で必要とされています。コベストロは硬化剤等、仕上がりを良くする効果のある専用成分を製造しています。最近ではバイオマスを原料とした塗料が一段と増えています。自動車塗装用の硬化剤もその一つです。この製品に含まれる炭素のうち、最大70%が再生可能な材料に由来しますが、保護性能や外観を損なうこともありません。将来的には、家具や木材加工用に環境にやさしい塗料を製造するうえでも、バイオマスが重要な役割を担うようになるでしょう。

・例:植物を原料とする化学品

コベストロはパートナーと組んで、バイオマスからアニリンを生産する製造プロセスを開発し、数多くの受賞対象となりました。この重要な基礎化学品に含まれる全ての炭素成分は、原油の代わりにトウモロコシ飼料等の植物を原料としており、これが持続可能な画期的技術となりました。新たに開発されたこのプロセスによってカーボンフットプリントが削減されるだけでなく、環境に優しい反応条件下でプロセスが実施され、環境への負荷も減ります。さらに基礎原料が多様化することで市場の変動に左右されない製造が可能となるため、このプロセスには直接的な経済効果もあります。コベストロではこの画期的な技術のラボ段階の開発を終え、製造プロセスのスケールアップを現在進めています。

原料としての二酸化炭素

コベストロはパートナーと共に、二酸化炭素をプラスチック製造の原材料として使用するという化学者の夢を実現しました。不活性ガスである二酸化炭素を生態学的にも経済的にも理にかなった方法で相手物質に結合させる特殊な触媒のおかげで、この夢が実現しました。コベストロは2016年以降、ポリオールと呼ばれる重要な中間体の製造に新たな基盤技術を採用してきました。ポリオールの二酸化炭素含有率は最大20%で、cardyon®という商品名で販売されています。

・例:二酸化炭素を原料とする靴下

二酸化炭素を原料とする服を着ることも可能となりました。コベストロはパートナーと組み、二酸化炭素を新たな原料として使用して製造した弾性紡織用繊維を開発しました。繊維業界や医療技術関係のトップ企業が、すでにこの繊維の試験を実施し、紡績糸や靴下、コンプレッションチューブやテープに加工しました。二酸化炭素含有成分で構成されるマットレス用の発泡材料や、スポーツグラウンド用の結合材は、かなり前から市場に出回っています。コベストロは他の分野での用途開発もしています。

・例:鉄鋼業界との共同研究プロジェクト

Carbon4PURプロジェクトでは、欧州7か国から14のパートナーが参加するコンソーシアムをコベストロがリードし、原料として従来使用されてきた原油の使用量を削減するため、鉄鋼業界から出される二酸化炭素等の排ガスを特にプラスチックの製造に効率的かつ持続可能な形で利用する方法を検討しています。このプロセスは、膨大な費用を払って排ガスを分離する必要がなく、代わりにガス混合物を直接中間体に加工できる点が特に優れています。

原材料としての廃棄物

寿命がきたものをごみ箱に放り込んだり、埋め立て地に捨てたりしてはなりません。その代わりに、廃棄物を価値ある物的資源として、利用するべきです。将来的には、リサイクルされた消費材や産業廃棄物が、プラスチック業界にとって最も重要な原材料になる可能性があります。しかしこうした持続可能な材料を上手に再利用するには、廃棄物処理や収集システム、リサイクル技術を大幅に改善し、設計しなおす必要があります。そうすれば、今は廃棄物になっているものが将来は資源に変わります。

・例:飲料水のボトルをノートパソコンに

コベストロはパートナーと組み、プラスチック廃棄物の革新的なリサイクルコンセプトを開発しました。高性能プラスチックであるポリカーボネート製の使用済みの飲料水ボトルを材料レベルまで分解して再利用できるようにします。このコンセプトは、バリューチェーン全体での協力にかかっています。まず消費者がボトルをミネラルウォーターの供給者に返却します。そこからボトルが製造者に返送され、製造者がボトルを洗浄し細断します。次にコベストロに細断されたボトルが届き、それを使ってプラスチックペレットを製造します。最終的に粒上のプラスチックグラニュールを、ノートパソコンやプリンター、コピー機などの電子機器に利用します。