超軽量飛行機「ソーラー・インパルス」新型を初公開

バイエルの素材を使った未来型飛行機、スイスで初披露

  • 2015年「史上初の無燃料で世界一周飛行」に向けて準備開始
  • 革新的な製品を通じてバイエルがプロジェクトをサポート
  • コックピット用の高機能断熱材を提供

スイス パイエルヌ、2014年4月9日 – 時代を先取りするプロジェクトが始動:2代目のソーラー飛行機「ソーラー・インパルス」がついに完成しました。史上初の無燃料で世界一周飛行を2015年に予定しているソーラー飛行機が、4月9日にスイスのパイエルヌで初公開されました。この機体の軽量化やエネルギー効率向上にバイエル マテリアルサイエンスが開発した革新的な製品やソリューションを提供しています。コックピットに使用されている最新の高機能断熱材もそのひとつです。

2015年に予定している世界一周飛行では、ソーラー・インパルスは太陽エネルギーのみで飛行します。両翼に搭載された約17,200個の太陽電池が、この飛行機の唯一の動力源です。大型旅客機並みの72メートルの翼を持ちながら、機体の総重量は2.3トンにすぎません。

昼夜を通して無燃料で飛行
ソーラー・インパルスの初代モデルは2010年に太陽光エネルギーだけで昼夜飛行を実現し、その後も数々のテスト飛行を経て、昨年はアメリカ合衆国横断飛行に成功しました。それをさらに改良したのが、今回の新型ソーラー飛行機です。今年いっぱいテスト飛行を繰り返し、来年3月には世界一周飛行に出発予定です。

10年以上前にソーラー・インパルス・プロジェクトを創立したベルトラント・ピカール氏とアンドレ・ボルシュベルク氏は、招待した大勢の関係者の前で、新型飛行機を初公開しました。共同創立者の二人のスイス人は、このプロジェクトを通して既存技術にはエネルギー効率の向上や再生可能エネルギー、新しい輸送機関に貢献できる大きな可能性があることを示したいと考えています。

「ソーラー・インパルス・イニシアティブは科学的であり、革新的です。また、地球のエネルギー資源節約の必要性に対し社会の関心を高めるという目的もあることから、哲学的であるとも言えます。バイエルがミッション・ステートメント『Science For A Better Life』を実践したことで、ソーラー飛行機の軽量化とエネルギー効率向上が実現し、燃料なしでも昼夜を通して飛行ができるようになりました」と、ピカール氏は述べました。

2010年以来、バイエル マテリアルサイエンスはこのプロジェクトの公式パートナーであり、持続可能な製品とソリューションを提供してきました。ドイツ・バイエル マテリアルサイエンス社経営委員会委員で持続可能性分野を統括するリチャード・ノースコートは「ソーラー・インパルス・プロジェクトを通して、バイエルのイノベーションが地球環境や資源の保全、人々の生活の向上、価値創出に役立っていることを明確に印象づけることができました」と述べています。

高機能断熱材
バイエル マテリアルサイエンスはこのプロジェクトに多くの技術的な専門知識を提供しており、特にコックピットシェルに関しては全設計を担当しました。ボルシュベルグ氏は「デザインコンセプトから始まり、製造にいたるまでの全工程において、バイエル マテリアルサイエンスはソーラー・インパルス・プロジェクトで主要な役割を担いました」と述べています。

バイエル マテリアルサイエンスが提供した材料のひとつ、高機能断熱材Baytherm® Microcellを使用すると、現行基準と比較して断熱効果が10%向上します。ソーラー・インパルスは、夜間は-40℃、日中は+40℃という激しい温度変化に耐える必要があるため、高性能断熱機能を備えることが特に重要になります。

飛行機のドアにはBaytherm® Microcell、そしてドア以外のコックピットシェルにもバイエル マテリアルサイエンスの別種類のポリウレタン硬質フォームが使用されています。また、ドアロック部分にポリウレタンとカーボン・ファイバーの複合素材、窓には薄く透明な高性能ポリカーボネートフィルムを提供しています。コックピットは初代モデルよりも全体的に大型化していますが、重量増加は最小限に抑えられました。

シルバーのコーティング
コックピット以外では、バッテリーの断熱にバイエル マテリアルサイエンス製のポリウレタン硬質フォームが使用されています。また機体の大部分に塗られているシルバーコーティングの原材料や両翼下部に織布を貼り合わせるための接着剤を提供しています。

バイエル マテリアルサイエンスのポリカーボネート、ポリウレタン原材料は他の市場や業界にも採用されており、自動車の軽量化や建物の断熱、そして家庭用電化製品の熱マネージメントなどに貢献しています。

ソーラー・インパルス・プロジェクトへの参加は、最終的にはバイエルの主要産業の発展にも繋がります。バイエル マテリアルサイエンスはこの「空飛ぶ実験室」を使って、既存の製品とソリューションをさらに向上させ、新技術を試しながら、将来の新しいアプリケーションを開発しているのです。

バイエル マテリアルサイエンス社について
バイエル マテリアルサイエンス社は、2013年売上高が112億ユーロ(継続事業)で、世界最大のポリマー製造企業の1社です。主たる活動分野は、ハイテクポリマー素材の生産、および日常生活の多くの分野で使用されている製品の革新的ソリューションの開発です。主要な顧客は、自動車、電気/電子、建設、スポーツ・レジャーの各産業です。バイエル マテリアルサイエンス社は2013年末現在、世界中の30拠点に生産施設があり、社員数は14,300人です。バイエル マテリアルサイエンス社は、バイエルグループの一員です。