最も多くのテストをくぐりぬけたサッカーワールドカップ2014公式試合球

完全無欠な球形 - 「Brazuca-バイエルのポリウレタンが生み出す最適な特性」

レバクーゼン、 20145 サッカーファン待望のワールドカップは6月12日のキックオフまで残り数日となったが、公式試合球はすでに「Brazuca(ブラズーカ)」に決まっている。「ブラズーカ」にはアディダス社とバイエル マテリアルサイエンス社の30年近い協力関係によって培われたノウハウと専門知識が詰まっている。1986年以来、両社は協力してボール開発を進めてきた。最初からバイエルのポリウレタン素材は重要な役割を果たしてきた。ハイテクボールの理想的な球形と素晴らしい特性はこの素材から生まれた。

「ブラズーカ」がピッチで本領を発揮するのは、正確なパスが決まった時やゴールに向けてシュートしたボールが美しい弾道を描いて飛ぶ瞬間である。好天時のみならず、かなりの悪天候下でもその性能のよさは証明された。600人以上のプロサッカー選手と10カ国30以上のチームが、あらゆる屋外条件のもとで「ブラズーカ」をテストした。リオネル・メッシ、バスティアン・シュヴァインシュタイガーやジネディーヌ・ジダンといったサッカーの世界的なプレーヤーがこのボールをテスト済みである。ドイツ代表チームの親善試合でもこのボールは既に使用されている。アディダスのPR責任者のオリバー・ブリュッゲン氏は「結果的に『ブラズーカ』はアディダス社販売史上最多のテストをくぐりぬけたボールということになりました」と語っている。研究室での実験結果も良好で「ブラズーカ」は国際サッカー連盟が定めた全ての基準を満たし、基準より優れているところもあるほどである。

表皮がサッカーボールのハイテク化を推進

このボールは構造の奥の奥まで、先進技術が詰まっている。ボールの内部には空気の詰まったラテックス製の袋があり、それを覆う生地が表皮の下地の役割を果たす。バイエル マテリアルサイエンス社のサッカーボール開発プロジェクトマネジャーであるトーマス・ミヒャエリスは「しかし、実際のところ『ブラズーカ』はボールの表皮に多くの賞賛すべき特性があります。ボールの表皮はポリウレタン素材を基本に、合計5層で構成されています」と述べている。この表皮はキックしやすい上、吸水防止に役立つ。また、長期間に渡ってボールの形状と外見を維持することができる。

ボール表皮の一番内側の層は布の下地とその上の層とを接合する粘着コーティングである。このコーティングの上はポリウレタンフォーム層で、厚さ約1ミリ、何百万個ものガス入り微粒子でできている。この発泡ポリウレタンは大変柔軟で、キックして変形してもすぐに元の球形に戻り、ボールは最適な弾道で飛んでいく。

残りの表皮は厚みの異なる圧縮された3層のポリウレタンで構成されている。この3層は外からの圧力と摩耗に対し並外れた耐性があり、ボールの弾力性を高めている。またボールの外見保持にも役立っている。

従来のサッカーボールの表皮は12枚か16枚、あるいは32枚のパネルで構成されているが、「ブラズーカ」は、完全に同じ形のわずか6枚のパネルで構成されている。その完璧な対称性が生み出したのは、美しい幾何学模様だけではなく他にも大きな利点がある。表面を覆うパネルの数を増やせば、水分を吸収する接合部の数も増えてしまう。つまり、パネルの数を減らせばボールの耐久性と耐候性が必然的に高くなることになる。

この6枚のパネルはバイエルが特許を持っている熱接着技術を使用して接合されている。一定の圧力、気温条件下で、バイエルの素材 Dispercoll® U がベースになった加熱活性化接着剤を使用することによって最適な結果が出ている。

ブラジル魂

「ブラズーカ」というボールの名称は、色彩豊かなデザイン同様、ブラジル人の「生きる喜び」を直接的に表現している。この名称に決定したこともサッカー王国ブラジルならではである。100万人を超えるブラジルのサッカーファンが投票し、この名称が70パーセントの票を集めた。公式試合球の名称が一般投票で選ばれたのは国際サッカー連盟史上初めてのことである。

サッカーファンがワールドカップという巨大スポーツイベントが始まるのを楽しみにしている一方で、アディダスの「ブラズーカ」は既に主役として世界の舞台に躍り出ている。しかし今回のワールドカップが終ったとしても、アディダス社は、既に次回のワールドカップ公式試合球の開発を始めているだろう。FIFAとの契約は2030年まで延長された。アディダス社の長年にわたるパートナーであるバイエル マテリアルサイエンス社は、ボール製造のノウハウや高機能素材を通じて、これからもワールドカップに貢献し続ける。